2019年12月22日

新刊『奇妙な瓦版の世界』(青幻舎)発売間近告知

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「これは本当に愉快痛快な本ですよ」と著者本人が力強く言い放ちたい新刊が間もなく発売されます。その名も『奇妙な瓦版の世界』。内容は、江戸時代に発行された瓦版のうち、現代的視点からも「面白い」と思えるものを次から次に紹介していくというものです。

森田健司『奇妙な瓦版の世界――江戸のスクープ大集合』(青幻舎)

この本には幾つかポイントがあるのですが、第一は、全頁フルカラーということです。見開きで、左側にフルカラー瓦版、右側に解説が掲載されています。そして、この瓦版のフルカラー印刷がとんでもなく美麗なのです。美術書専門の青幻舎さんの本ですから、このクオリティは当然なのかも知れません。しかし、私はというと、ただただ感動しているのです。もう何も考えずに、このフルカラーの瓦版をずーっと眺めておきたい衝動に駆られるほどです。

項目は全部で100もあります。つまり、見開きページだけで100あるわけで、総計で236ページの大ボリュームとなっております。大きく章は9つに分かれていて、最後の「明治の瓦版」以外は、全て江戸時代に発行された瓦版を軸にしています。なお、メインの瓦版以外に、小さく掲載されている瓦版、錦絵などもありますので、総画像数は150ぐらいになると思います。

解説は勝手に400字という制約を付けてみましたので、とても読み易いはずです。本当は「あの情報も、この情報も入れたい」という気持ちはあったのですが、それをしてしまうと「お勉強」の本になってしまうので、とことんストイックに、筋肉質な仕上がりを目指しました。

収録している瓦版、その他の画像は、全て私が私的に集めたものです。自宅に保管している1000枚以上の瓦版たちから、精鋭のみ選び出しました。結果、瓦版に極めて詳しいという方であっても、相当数初見のものがあるはずです。中でも、最精鋭の5枚ぐらいは、私が入手したときに後ろに引っ繰り返ったぐらい衝撃的な内容になっております。

とにかく、この2019年はこの本にかかりっきりでした。制作期間中は、テレビやラジオからのお誘いも全て断ったほどです。もちろん、これまで出した全ての本に思い入れがありますが、あえて可能な限り客観的にみて、これが「私の本の中で最も面白い一冊」だと断言できます。価格は2,750円(税込)。文字主体の本に比べれば安くはありませんが、フルカラーで236ページの本としては、恐ろしくお買い得です。

江戸時代の庶民文化に興味を持つ方はもちろん、同時代の絵画やデザイン、笑いに興味のある方にも全力でお勧めします。書店さんでは12月26日頃より販売開始されるそうです、是非一度手に取って、内容をお確かめ下さい。ちなみに、amazonさんには年明けすぐ、1月2日頃に入荷するとのこと。宜しくお願いします。

森田健司
posted by km at 00:00| 御知らせ